老後までにいくらためればいいの?

目次

人生でかかるコストってどれくらい?

人が生まれてから死ぬまでの人生のコストというと莫大な金額になってしまいますが、自分で働いて収入を得て自分の生活にかかるコストを負担し始めてからのことを考えていきましょう。

人生の3大資金というと、住宅資金・教育資金・老後資金が挙げられますが、もちろん日々の生活費用や病気やケガなどに備える万が一のための費用もあります。いずれの資金もどんな生活をしたいのか、どんな家に住みたいのか、結婚するのかしないのか、子どもを育てるのか育てないのかなど、その人の選択によって大きく金額は異なります。

その人の選択によって大きく異なるので、人生には必ずこれだけの費用がかかるという金額を断定することはできないのですが、費用がかかる時期という面から見ると決まっている資金があります。それは、教育資金と老後資金と言えます。例えば、子どもが生まれるのと同時に教育にお金がかかる時期は決まってしまいます。

そして、現役引退の時期はある程度コントロールできるにしても、何年後に自分の老後がやってくるのかは誰にでも予想することができます。今回のテーマである「老後」資金は、かかる時期は予想できても、生活をしながら、子育てをしながら、などというと貯めていくのは大変なことかもしれません。でも、予想できることだからこそ、老後資金を貯めるのは大変なことだと気がつき、実際に行動を起こすのは重要なことなのです。
※参考:『ボーナスは貯める?使う?

若い世代ほど老後資金は大きくなる?

時間を味方にするという考え方をすれば、老後資金を大きくするのに有利だと言えます。例えば、金利を気にせずに、ただ単純に貯金をする場合を想定してみましょう。一例ですが、毎月50,000円を20歳から60歳までの40年間貯金すると、総額24,000,000円にもなります。

貯金開始が20年後の40歳になった場合はどうでしょうか。総額は半分の12,000,000円ですから、その差は一目瞭然です。よく目にする「夫婦2人に必要な老後資金は30,000,000円」という金額と比較すると、心もとなく感じますね。やはり、老後資金の準備開始時期が早いほどその金額を大きくすることができる、という事実は間違いないようです。

でも、老後資金の準備開始が早いほど良いとわかっても、若い頃から同じ貯金を継続していくのは大変なことです。若い時期は収入が低いわりにお付き合いが多かったり、やりたいことが多かったりと、老後資金のための貯金より優先したいお金があるものです。結婚して子どもが生まれた場合、老後資金より教育資金や住宅資金を優先しなければならない時期もあり、思うように貯金できないこともあると思います。

そこで、やみくもに老後を心配するのではなく、自分がどんな老後生活を送りたいか考えて、計画的にそのための資金の準備もしていくという考え方が重要になってくるのです。老後資金の貯金のために今の生活が我慢ばかりになってしまっては本末転倒です。

老後までに必要な貯金額を設計しよう!

老後生活に必要な貯金額を設計するためには、まず生活にかかる費用を決めなければなりません。若い人ほど老後生活は想像しにくいのですが、必ず必要な金額です。総務省の家計調査では、60歳以上の夫婦2人でつつましく生活するための費用は月額240,000円程度とされています。独身の場合は、その7割程度の168,000円とされています。親御さんが現役を引退して生活をされている場合は、具体的に聞いてみて参考にするといいと思います。

その次に、老後生活を送るための収入源である年金額を把握します。厚生労働省から年金受給額の平均額は発表されていますが、加入している年金制度やお給料の額により金額は異なります。自分の年金額は、誕生月に送られてくる「年金定期便」で把握することをおすすめします。年金定期便には、現在加入している年金制度に60歳まで加入した場合に65歳から受給できる年金予想額が記載されています。年金額を12で割れば、毎月の収入額となります。

あくまで予想の金額になりますが、毎月の生活費から年金額を差し引けば、毎月の不足額が計算できます。その金額に、12をかければ毎年の不足額となります。超高齢社会となった日本での平均寿命は厚生労働省によると男性80.5歳、女性86.83歳となっています。現役引退を60歳とするのであれば、男性は81から60を差し引いた21を、女性は27を毎年の不足額にかけると目標の貯金額が計算できます。

例えば共に60歳の夫婦に毎月40,000円の不足があるとしたら、奥様の平均寿命も考慮に入れて、40,000円×12か月×27年=12,960,000円となります。つつましい生活を想定して計算したのであれば、万が一のための資金や趣味を楽しむための資金もプラスしましょう。
※参考:『定期預金とは?特徴を活かして貯蓄を増やそう!

貯金額を考慮したライフプラン設計

目標金額が決まったら、これからのライフプランの中に貯金プランも組み込みましょう。人生には、お金の貯め時があると言われています。それは、独身期間と子どもが義務教育の期間です。独身期間の貯金額は自分でコントロールして多めにできますし、子どもが公立学校に通学すれば義務教育期間は費用が安く済み、貯金額を多めにできるからです。

もちろん、独身期間の過ごし方や子どもの教育方針などにより貯め時でなくなる人もいますが、目標額が大きくなる人はライフプランの変更も考える必要があるかもしれません。例えば、子どもを私立学校に通わせるのは大学からにしてもらう、住宅購入を考えている場合は購入費用を抑える工夫をする、できるだけ長く働くなどの変更が挙げられます。老後資金の貯金を続けていくには、無理をしないことが大切です。

毎月の貯金額の確保について考えるのも大切ですが、その貯金をどのように増やしていくのか考えるのも重要です。金融機関の積み立て貯金を利用するのか、勉強して株式投資や投資信託などで増やしていくのか、課税制度で優遇されている勤務先の財形貯蓄や個人年金基金制度を利用するのか、選択肢は豊富にあります。大切なお金を増やしていくのですから、それぞれの制度のメリット・デメリットをよく理解してから利用するようにしましょう。
※参考:『資産運用のための株の始め方

お金に困らない人生を送ろう!

愛情や友情などお金で買えない大切なものもありますが、人生を送る上でお金が必要になること、お金で解決できることも数多くあります。お金が足りなければ、どうしても我慢することが多くなってしまいます。働けなくなり主な収入源が年金となる老後生活に備えて資金の準備しておくことは特に重要です。

老後の心配ごとは多くなりがちですが、資金準備についての心配は目標額を決めてライフプランを立てることで減らすことができます。また、ライフプラン設計をすることで今の生活で優先したいことも明確になり、充実感や満足感を得られるようになります。

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