為替レートと両替レートは違う

海外で現地通貨を手に入れるための両替には手数料がかかります。両替の際にレートに含まれている手数料が高いと感じたことがある人もいるでしょう。手数料を安く済ます方法としては、クレジットカードの使用がおすすめです。そこで、海外でクレジットカードを使用する際の手数料などについてお伝えします。

海外への旅行中や出張中は、現地で買い物をしたりサービスの対価を支払ったりするために、現地通貨を保有しておく必要があります。そのため、普段使っている日本円から現地通貨への両替が欠かせません。通貨同士の交換比率である為替レートは、休日を除いて常に変動するものです。日本円を現地通貨に両替をする場合は為替レートに基づいて支払うべき金額を計算しますので、交換のタイミングによっては同じ外国通貨の量を手に入れる場合でも支払う日本円が変わってくることになります。

また、交換の際は取引されている為替レートをそのまま適用して交換をするのではなく、交換業者の手数料を加味したレートで交換するのが一般的です。為替レートと手数料を合計したものは両替レートと呼ばれます。例えば、為替レートが1ドル110円で手数料が1円だった場合、1ドルを両替して手に入れるためには為替レートと手数料を足した111円を支払う必要があるということです。

両替をする場合は有利な為替レートで交換できるように、継続的に為替相場の動向を確認しておくと良いでしょう。1ドル110円のタイミングよりも109円のタイミングのほうが、日本円の支払額は少なくて済みます。さらに、両替にあたっては手数料が安い両替方法や両替所を選ぶことも大切です。(※1)

手数料を安くするためにクレジットカードを使う

日本円を現地通貨に両替する方法は複数あります。出発前に空港の両替所で現地通貨に交換しておく方法や、現地到着後に街中の両替所やホテルのフロントなどで交換する方法もあります。街中の個人両替商などを介して両替をするという選択肢もあります。ただし、いずれの場合も手数料が高めです。ニュースで確認していた為替レートからかなりかけ離れた両替レートになることも珍しくありません。特に個人両替商は、法外な手数料を要求してくることがありますので注意が必要です。

手数料を安く抑えて両替をする方法としては、クレジットカードを利用する方法がおすすめです。現地での食事やショッピング、宿泊代などの支払いをクレジットカード払いにすることで、両替所などの手数料よりも安く両替できます。また、両替の手続きも簡単です。両替所などを利用する場合は日本円や現地通貨の現金を持ち歩くことになりますが、クレジットカード払いについては現金不要ですので、持ち運ぶ現金を最小限にでき安全です。さらに、クレジットカード払いはサイン以外の手間をかけずに両替ができる点もメリットといえるでしょう。

クレジットカードの両替に関する手数料が安いのは、多くのカード利用者を抱え世界的なネットワークを持っているためです。世界中で発生する多数の取引を相殺できることや世界中の処理を集中管理することで、事務作業が効率化されていることが手数料の安さにつながっているといわれています。海外で買い物などの支払いをする場合はクレジットカード決済がおすすめです。

換算レートに影響する外貨取扱手数料とは

海外でクレジットカードを使用すると外貨ベースで買い物をしたことになりますが、支払時には日本円に換算されて支払います。この換算に使われるレートが換算レートです。クレジットカードを使った場合も、両替所などと同じような考え方で換算レートが決まります。クレジットカードの換算レートは、基準レートに外貨取扱手数料を加えたものです。基準レートとは、両替レートの計算する場合の為替レートに相当するものだと理解すると良いでしょう。

各クレジットカード会社やブランドごとに、独自基準で採用する為替レートを決めて基準レートとしていますので、クレジットカード会社やブランドが違うと基準レートが変わってくることはあります。また、外貨取扱手数料は、基準レートに一定率をかけて算出する形がとられています。手数料もクレジットカード会社やブランドによって違いがあります。外貨取扱手数料は、クレジットカード会社がカード利用者に代わって為替業務などを行うためのコストと、それに伴う利益見合いです。

また、ほとんどのクレジット会社では、基準レートが決まるタイミングを決済の連絡が店舗などから来た時点としています。そのため、海外で買い物をした日からかなりの日数が経過したあと店舗がクレジット会社に決済の連絡をした場合は、買い物からレート確定までの為替レートの変動分も支払額に反映されることを理解しておく必要があります。円安が進むと支払額が増えた印象に、円高になると支払額が減った印象を受けるでしょう。

MasterCardがもっとも安い

クレジットカード選びをする場合は、ブランド別の外貨取扱手数料を比較したうえで選ぶことが大切です。ただし、外貨取扱手数料の率を単純に比較しているだけでは、一番安いカードを選ぶことができない場合もあります。その理由はポイントです。クレジットカードを利用するとポイントが還元されます。海外でのクレジットカード利用時には、ポイントにボーナスが加算されるケースもあります。手数料だけでなく海外カード利用のポイントも含めて、トータルでコスト比較することが大切です。

ブランド別に外貨取扱手数料を比較した場合、MasterCardが最も安いといわれています。外貨取扱手数料はブランドとカード会社の組み合わせによって変化しますので、どのカード会社でMasterCardを作るかによっても変わってきますが、総じてほかのブランドと比較すると安いという傾向です。MasterCardの次に外貨取扱手数料が安いのがJCBで、VISAが続きます。ただし、その差はそれほど大きくなく、3つのブランドの外貨取扱手数料は、特殊なケースを除いていずれも1.6%台となっています。

少しでもお得に海外旅行を楽しもう

パスポートと世界地図

MasterCardとJCB、VISAの外貨換算手数料の差は0.1%にも満たない差ですので、どのブランドでカードを作っても大差ないだろうと考える人もいるかもしれません。しかし、ほんの少しの差であっても購入金額が大きくなることで影響額は増加します。何度も海外旅行や海外出張に行く場合は、利用額の累計額はかなりの金額になるはずです。手数料が安ければその分手元にお金が残ります。そのお金を使って現地での買い物を増やすということもできます。

ほんの少しの差だからどのブランドでも良い、どのカード会社でも良いと考えるのではなく、できるだけ外貨取扱手数料が安いカードにこだわって自分に合ったクレジットカードを探すことをおすすめします。