保険選びの基礎!貯蓄型保険って何?

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「掛け捨て」と「貯蓄型」の違いって何?

生命保険などの保険を検討するとき、気になるのが「掛け捨て」や「貯蓄型」というフレーズ。どのような違いがあるのでしょうか。まず「掛け捨て」ですが、支払った全ての保険料が保障のための準備金となるタイプで、満期になっても保険料の一部は戻りません。もっと簡単に言えば、保険の降りる機会が無い限りは、保険料を払うだけということです。文字通り、保険料はただ何かあった時の備えのために支払い、何もなければ捨てるのと同じことというわけです。

それでは損をするのではないか、と思いますが、掛け捨てのメリットはいくつかあります。ひとつは後に述べる「貯蓄型」に比べて、保険料が安価である点。保険料は保証のために特化しているため、手軽な保険料で手厚い保障を受けることができます。もうひとつのメリットは、大きな節目ごとに保険を見直しやすいという点です。掛け捨ては短期なものが多いため、途中で契約内容を変更することが容易です。また更新の際には、健康状態を気にする必要がないので、安心です。

一方「貯蓄型」は、毎月保険料を払い保障を受けられるという点では掛け捨てと変わりませんが、満期を迎えるとお金を受け取ることができます。保障と貯蓄が同時にできるわけです。一般的に定期預金よりも戻り率が高く、貯蓄を考えている人にはうってつけのタイプですが、掛け捨てに比べると保険料が高いのが特徴です。

それでは貯蓄型保険には、どのような種類があるのでしょうか。いくつか見てみましょう。

タイプ1:「生命保険」を兼ねた貯蓄型保険

生命保険を兼ねて貯蓄型保険を考える場合、おすすめなのは「低解約返戻金型終身保険」です。この保険の特徴は、「満期までしっかり払い続ければ、保障と高めの返戻率でお金が戻ってくる」という点です。ただし高めの返戻率を約束する代わりに、「途中で解約した場合には払った保険料から減らされて戻ってくる」のがポイント。とても簡単な例で言うと、保険料の支払いを満期まで続けたら120%の戻り率なのに対し、払込期間中に解約をした場合は90%の戻り率になる、といったようなものです。また保険というとインフレに弱いと言われていますが、「利率変動型」と呼ばれるものもあり、最低保障を維持しながら景気の変動に応じて金利を増やすことも可能です。

支払った保険料以上に戻ってくる「低解約返戻金型終身保険」ですが、デメリットもあります。ひとつは述べたように途中解約すると損をする点。短期の契約にしたり、月々の支払いを余裕のある額にしたりするなどでリスクを減らすことはできます。もうひとつは、保険会社が途中で倒産すると、面倒になる点。保険商品は中長期的な支払いをするため、仮に保険会社が倒産してしまうと多少は保障されるにしても損をする可能性があります。

タイプ2:「低リスク」で資金作りの貯蓄型保険

最もリスクが少ないと言われている貯蓄型保険は「個人年金保険」です。年金とは、老後に備えてお金を貯めておく商品のことで、国民は全員が国民年金というものに加入しているので想像しやすいです。個人年金もほとんどそれと同じような形で、毎年お金を将来に備えて積み立てていくというスタイルです。このタイプはお金を将来に備えて貯めるだけなので、保険という側面はほとんどありません。こちらも途中で解約すると少なくなって戻りますが、契約期間中しっかり払い続ければ、支払った分は必ず保障されるので低リスクと言えます。

さらに「個人年金保険」が魅力的なのは、「保険料控除」という点です。私たちは所得税や住民税を負担していますが、それらは「所得」に対してかかる税金です。個人年金保険の保険料を支払っている人は、本来税金がかかるべき所得の額を減らすことができます。日本は累進課税制を採用しているため、課税所得が低くなれば、納める税金も少なくて済むわけです。一般生命保険、介護医療保険も同様です。ただし全ての個人年金保険が対象となるわけではないので、契約の際に確認しましょう。税金面でもお得になり、低リスクなので、じっくりお金を貯めていきたい方にはおすすめです。

タイプ3:「利率が高め」の貯蓄型保険

これまで、生命保険と兼ねたものと低リスクのものを紹介しましたが、今度は「少しでもお金を増やしたい」という人向けのものを紹介します。それが「外貨建保険」というものです。外貨建保険とは文字通り、ドルやユーロなどの外貨で保険料のやり取りを行う保険です。外貨建は利率が高いのでお金を増やすことが可能ですが、その分為替変動が激しく、損をする可能性も高まります。つまり、高リスクということです。

それ以外にもいくつかのポイントがあります。ひとつめが「保険料が安い」こと。予定利率が高いため、一般の保険に比べると保険料が安いのが特徴です。日本よりもはるかに利率が良いので、利益が出るときはお金を増やすことができます。ふたつめが「為替変動によって受け取る金額の変動が大きい」こと。これはメリットでもあり、デメリットでもあります。基本的な考え方として、受け取りの際に契約時よりも円安(つまり外貨の方が価値が高い)だと得をします。逆に円高(つまり外貨の方が価値が安い)だと損をしてしまいます。他にも、為替手数料がかかったり、商品が分かりにくかったりなどの特徴があるので、注意が必要です。

またお金は増やしたいけど外貨は分からない、という人には「変額保険」がおすすめです。こちらも同様に高リスクの保険で、外貨ではなく債券や株などの運用実績に応じて変動するタイプになります。イメージとしては、投資信託が近いと言えます。保険料が比較的割安で、保障金も最低額保障がされている場合が多いです。ただし満期になって戻ってくるお金が、運用実績によって変動するというわけです。

ポイントとして、これらのタイプの保険は、あくまで「保険」です。単純にお金を増やしたいのであれば、投資信託などの方が有利ですね。あくまで、自分の将来に備えての保険商品であり、そのおまけのような形で資産を増やしていくというイメージが大切です。

それではこのような高リスクの保険を運用するときには、どうしたら良いのでしょうか。株やFXと似た考え方になりますが、高リスクのものを扱う際には「リスクを分散させる」ことがポイントです。つまり、貯蓄型保険を考える際、外貨建保険だけに加入するのではなく、ほかの商品も合わせて加入するという考え方です。これだと万が一の時に、リスクを分散させることができます。とはいえ外貨建保険は他の商品と比較して危険性が高いので、余裕資金で行うのをおすすめします。

タイプ4:「一括」で支払いをする貯蓄型保険

これまでのみっつのタイプが積み立てていくスタイルであったのに対して、最後は「一括」でお金を支払いたい、という場合の保険を紹介します。近年では銀行に預けていてもほとんど増えないので、保険を利用するのがおすすめです。代表的なものが「一時払終身保険」です。文字通り、一回の支払いで保険料を払ってしまうというものです。

これは銀行での定期預金などに似た側面を持ちます。一括で支払ってしまうので、途中で解約したり戻したりすることはできませんが、支払った額に応じて少しのリターンがあります。途中で動かすことが出来ない分、銀行よりも少なからずリターンが大きいのが特徴です。

具体的には数年で100%のリターンを目指すことが可能なので、銀行に預けるよりは良いでしょう。

単純に触らないお金を増やそうとしてこのタイプの保険に加入する人もいますが、この「一時払終身保険」の大きなポイントは、相続税対策ができること。平成27年の法改正によって相続税の負担は増えました。そこで、生命保険の死亡保険金の非課税枠をこの終身保険で活かそうというわけです。そう多くはありませんが返戻金が上がり、かつ相続税でも得ができるので、まとまったお金がある人にはおすすめと言えます。

自分自身の目的に合わせて、保険を選択しよう!

貯蓄型保険にもいろいろなタイプがあることをお分かりいただけたかと思います。老後に備えて積み立てていくスタイルが人気を集めていますが、保険会社が扱う商品なので保険を兼ねて利用するのがおすすめです。また保険を考える際の指針となるのが、「返戻率」と「リスク」です。返戻率は「どのくらいお金を増やしたいか」ということです。

大きく運用して稼ぎたいというのであれば投資信託の方が良いですが、保険商品と兼ねてであれば外貨建保険なども検討の余地があるはずです。また「リスク」をあまり取りたくない人も多いと思います。こうしたさまざまなニーズに応えるため、保険会社では多くのタイプの種類があります。検討する際は、将来のシミュレーションも兼ねて、いろいろ見るのをおすすめします。

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