目次

仮想通貨とは?

仮想通貨」とは、バーチャルマネーやバーチャル通貨などとも呼ばれる、形がなく、目には見えないお金のことです。「形がない・目に見えないお金」というと、私たちがよく使っているSuicaやPASMOなどの電子マネーやクレジットカードの機能にも似ている気がしますね。しかし、仮想通貨はそれらの機能とは全く異なる機能を持った通貨なのです。

現在世の中に750もの種類が存在していると言われている仮想通貨ですが、仮想通貨はインターネット上で取引できる通貨で、基本的にオンライン上で利用するものです。中央銀行が発行するこれまでの通貨とは違い、データとしてのみ存在するため、紙幣や硬貨などは発行されません。仮想通貨の種類は世界中に数多く存在し、有名なものから無名なものまで総合すると数百種類はあると言われています。

そして2016年5月には、国会において資金決済法が改定され、仮想通貨が法的に「通貨」として正式に認められたのです。

仮想通貨と電子マネーの違いとは?

よく「仮想通貨と電子マネーやクレジットカードとどう違うのか?」という疑問があるようですが、これらと仮想通貨はまったく異なるものです。クレジットカード決済は、口座に入っているお金をデータ上移動させる支払い方法で、紙幣や硬貨をその場で使わないという点では仮想通貨と似ています。しかしこのとき使っているものは、あくまでも円やドルといった形あるお金ですから、仮想通貨とは異なります。

また仮想通貨は、クレジットカード決済のように実際に送金されるのに何日もタイムラグがありません。だいたい数十秒~数分で支払いが完了するため、管理がしやすいという特長があります。

SuicaやEdyをはじめとする電子マネーは、中央銀行から発行されている通貨をカードなどにチャージして利用します。つまり電子マネーは「データ化した円をカードに入れて持ち歩くシステム」といえるので、仮想通貨とは区別することができますね。

電子マネーは紙幣を利用しないで支払う”手段”のことですが、仮想通貨は”通貨”そのものです。円を電子マネーにすることを「チャージ」、円を仮想通貨にすることを「外貨両替」と表現するとわかりやすいかもしれません。

仮想通貨は、独自の単位を持ち、お金としての形を一切もたない新しい姿のマネーです。今はまだ仮想通貨を受け入れている一部の場所でしか使えませんが、キプロスの大学では授業料を仮想通貨で払えるようになるなど、徐々に世界中で利用されはじめています。

仮想通貨と一般の通貨の違いとは?

仮想通貨と電子マネーの違いが理解できたところで、お次は仮想通貨と私たちが日常的に利用しているリアル通貨(法定通貨)との違いについて説明したいと思います。
先ほども少し言及しましたが、一般的に言う両者の違いとは

①目に見える「カタチ」あるのもかどうか
②発行者が存在するかどうか

の2つだと言えるでしょう。

まず①に関しては先ほど述べたとおりです。仮想通貨は、ものとして存在するわけではなくインターネット回線を介した取引に利用される通貨なので、目には見えません。

次に②に関してですが、私たちが利用しているリアルの通貨は、日本でいえば中央銀行が発行元となり紙幣やコインを製造。それが世の中に出回っていますね。一方で仮想通貨の場合は、発行元や運営者というものが一切存在しません。その代わり、仮想通貨の場合は通貨の持ち主情報や取引額、残高などの個人情報をあらかじめ設定されたプログラムによって暗号化し、セキュリティを確保したり取引の管理を行ったりしています。

 

知っておきたい仮想通貨①ビットコイン(bitcoin)


仮想通貨の種類は数百種類あると説明しましたが、現在その中でも最も有名で、仮想通貨市場の約8割を占めている仮想通貨がビットコイン(bitcoin)です。

2008年に、世界で初めて発行元がない、つまり国の経済状況に価値が左右されない通貨として誕生しました。はじまりのきっかけは「サトシ・ナカモト」と名乗る()人物が発表した論文で、そこには「管理者が通貨を発行するのではなく、コンピューターの暗号化技術を利用して通貨を管理する仕組みを作ろう」というような提案が書かれていました。

その後実験的にはじまったビットコインですが、公開から数年後にはビットコイン1枚で12万円もの価値に上昇。仮想通貨という概念を世界中に普及させました。ただし、このビットコインには発行できる上限があるという特徴があります。ビットコインの通貨単位は「BTC」で、1BTC、100BTCなどのように表記しますが、その発行可能総量は2,100万BTC。2040年までにはすべて発行され、その後はビットコイン所持者からしか手に入れられなくなります。

また、先ほどの仮想通貨の特徴と同じく、ビットコインも発行元や運営者が存在しません。そのため、リアルの通貨のように国や銀行に依存することもないのです。

 

知っておきたい仮想通貨②リップル(Ripple)

ビットコインは単体で利用する通貨ですが、「リップル」はどちらかというと「ウォレット」的存在です。リップルウォレットの中には「XRP」という仮想通貨を入れられますが、これは「ブリッジ通貨」という位置づけです。円やドルなどの形ある通貨、またビットコインなどの仮想通貨をリップルウォレットに預けることで、その通貨の価値に合った分だけ「XRP」に両替して保管できます。

逆にリップルウォレット内ではXRPをさまざまな通貨に両替できるので、「自分が所持している国内外の通貨をXRPに両替しまとめて保管→XRPを必要な分だけ両替して使用する」といった具合に利用できます。円だけでなく世界中の様々な通貨を利用する人にとって、とても便利なシステムなのです。

XRPの発行上限は1,000億XRPに設定されており、一見ビットコインよりかなり多く発行されるように思えますが、1BTCと1XRPでは価値に違いがあるため、簡単には比較できません。ちなみに1XRPは、1リップルと表現する人もいるようです。

XRPの入手方法はビットコインと同様に3つの方法があります。両替・他人からの送金の2点は同じですが、ビットコインでいう「採掘」はリップルにはありません。そもそもリップルの取引システムは承認作業を必要としないため、採掘がないのです。代わりに「World Community Grid」という、研究で人類に貢献することができた人にXRPが発行される仕組みが存在します。

先ほど取引の際に採掘が必要ないと説明しましたが、これはリップルがビットコインよりも優れている点です。ビットコインは取引に承認作業が必要なため、認証まで10分程度はかかってしまいます。しかし独自のシステムで承認作業を行っているリップルは、数秒で認証を完了することができるのです。

知っておきたい仮想通貨③ライトコイン

ライトコイン」は、ビットコインが誕生した数年後に公開された通貨で、リップルなどと並んで主要な仮想通貨の1つです。これはビットコインをベースにして、さらに改良したものであり、ビットコインの弱点をカバーしています。ビットコインは取引承認に10分程度かかってしまうところが難点でしたが、ライトコインなら2、3分ほどで認証されるのです。

この仮想通貨を考案したのは、元Googleのエンジニアであり、BTCチャイナCEOの弟でもあるチャーリー・リー氏。「どうしてビットコインがあるのにライトコインを考案したのか?」という質問に対して、彼は「ビットコインとライトコインは競合するものではなく、住み分けができるものであると考えています。承認作業が長いビットコインは高額な買い物に、数分で確認が完了するライトコインは日常的な買い物に適しているのです」とコメントしました。

ライトコインの単位は「LTC」と表記します。当然ライトコインにも上限枚数が存在しますが、ビットコインが発行枚数の上限を2,100万BTCと設定しているのに対し、ライトコインはその4倍である8,400万LTCです。今はまだ時価総額においてビットコインよりも下位ですが、今後価値が上がれば、性能が高く発行枚数が多い分、ビットコインより普及する可能性も考えられます。

ライトコインの入手方法はビットコインと同様、両替・送金・採掘の3通り。ただ、ビットコインの採掘はスーパーコンピュータ並のシステムが必要で、限られた人しかできなかったのに対し、ライトコインは比較的簡単に採掘できるため、一般人でも参加可能です。入手したライトコインを保管するにはウォレットが必要ですが、ウェブサイトから簡単にダウンロードできます。

知っておきたい仮想通貨④モナーコイン

モナーコイン」は国内初の仮想通貨で、巨大掲示板サイト「2ちゃんねる」から生まれた通貨です。コインには2ちゃんねるのキャラクターの「モナー」がデザインされています。ビットコインなど海外の仮想通貨を利用することに抵抗がある人や、英語を苦手とする人でも、比較的使いやすい仮想通貨です。

現在のモナーコインはビットコインなどと比べるとその価値はかなり低いのですが、それだけ手が出しやすい仮想通貨であるとも言えます。入手したモナーコインはギフト券に交換したりビットコインと両替したりなど、他の仮想通貨とほとんど扱い方は変わりません。また2ちゃんねる発祥ということもあり、2ちゃんねる系サービスで利用できるという点はモナーコインの大きな特徴です。

モナーコインも使用するためには財布が必要となり、オンラインウォレットかアプリウォレットで管理します。ウォレット内ではモナーコインの受け取りアドレスを、QRコードやURLなどで発行でき、それを相手に伝えることで簡単にコインのやり取りが可能となります。

モナーコインの単位は「MONA」で、発行上限枚数は1億512万。入手方法はビットコインなどとほぼ変わらず、購入(両替)・他人からの送金・採掘などです。この「他人からの送金」には収入や取引、懸賞金などが含まれますが、中には寄付というケースもあります。その代表が「投げ銭(投げMONA)」で、とくにモナーコインは比較的投げ銭として活躍することが多いようです。

投げ銭とは、Twitter、ニコニコ動画、pixivなどで、あらゆる才能で活躍している人にモナーコインを贈り、優れた人を評価するシステム。他の仮想通貨よりも価値が低く、手軽に購入できるからこそ支持されている使用方法なのかもしれません。

仮想通貨投資をする際のリスクと注意点とは?

これまで仮想通貨は国が発行する法定通貨とは別の、新しい形のマネーであると説明してきました。メリットがたくさんある仮想通貨ですが、当然デメリットもあります。投資を考えている方は、注意点もしっかり考慮した上で、どの種類の仮想通貨をどの販売所から購入するか、吟味する必要があるでしょう。

まず、仮想通貨は市場としてまだまだ未熟です。ハッキングや取引所内部の人間による流用などが原因で、顧客が保管しているコインが消失してしまうこともあり得ます。数年前には、115億円ものビットコインが消失した「マウントゴックス事件」が起こりました。原因はCEOによる横領。マウントゴックス社は一時ビットコイン取引の7割を占めていただけに、このニュースは世界中に衝撃を与えました。そして残念なことに、仮想通貨は国に価値を保証されていないため、消失したコインは返還されなかったのです。

現在、仮想通貨販売所の中には、運営会社が倒産しても顧客に資産が返還される「分別管理」システムを導入しているところがあります。内部関係者の横領や外部からのハッキングが心配な方は、管理体制が厳重な仮想通貨販売所を利用してみるといいでしょう。

また仮想通貨の安全性だけでなく、ビジネス詐欺にも気をつけたいところです。投資を考えている人をターゲットにした、投資勧誘詐欺も少なくありません。「確実に2倍になります」などの断定的な謳い文句や、怪しげな経歴の人物が開いているセミナーには注意が必要です。「よく考えればおかしい理論だったのに、雰囲気に流されて気づけなかった…」ということのないように、危機管理意識を持ちたいですね。

詐欺にはならないグレーゾーンの場合もあります。仮想通貨を相場よりも高く売りつけている悪徳販売所がその一例です。今なら1BTCを大体6万円で買えるにもかかわらず、ある販売所で1BTCを10万円で購入してしまったとしても、お互いに納得した上での取引とみなされる可能性が高く、詐欺にはなりにくいようです。仮想通貨を買うときは、そのコインの相場をチェックし、販売所の透明性を徹底的に調査しましょう。

▲目次にもどる