投資のリスクは?

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投資にはリスクが付きもの!十分に理解してから始めよう

銀行預金に預けていてもほとんど利息がつかない時代になりました。また、平均寿命も延びていますので、老後の生活費が足りるかどうかの不安もあります。そのため、投資をすることで運用利益を稼ごうと考えている人も多いです。しかし、投資にはリスクがつきものです。リスクというと、「損害が発生する」「損をする」というイメージがありますが、投資の世界では、将来の不確実性のことをリスクと呼びます。損する可能性が高ければリスクが大きいということになりますが、大きな利益が得られる可能性があることもリスクが大きいといいます。

リスクにはさまざまな種類があります。投資した金融商品の価格が変動することによる価格変動リスク、投資した会社が倒産することで財産を失う信用リスク、投資した金融商品や不動産を売って現金化したいときにすぐに現金化できない流動性リスク、預けていた預金の利率が変動するなどの金利変動リスク、外国資産や外国通貨に投資をすることで発生する為替変動リスク、そして物価が上昇することで保有している財産価値が相対的に減ってしまうインフレーションリスクなどがあげられます。投資を始めるときは、これらのリスクを正しく理解することが大切です。
※参考:『老後までにいくらためればいいの?

価格変動のリスク

1つ目のリスクは価格変動リスクです。これは、投資した金融資産や不動産の価格が変動することによって発生するものです。例えば、ある株式を1万円で購入したあとで、株価が1万1千円になったり、9千円になったりすることが価格変動リスクです。銀行預金の場合は、元本が保証されていますので価格変動リスクはないと考えられますが、それ以外のほとんどの投資は、この価格変動リスクから逃れることはできません。

購入した価格から下がってしまうと損をすることになります。そのため、できれば価格が下がらない金融商品などに投資をしたいと考えるのが一般的です。一方、価格変動リスクがあるからこそ、投資した価格から値上がりする可能性もあるのです。そのため、投資をする場合は、この価格変動リスクの存在を正しく理解しておくことが大切です。投資を始める上で知っておきたいポイントは、投資対象によって価格変動リスクの大きさが違うということです。例えば、債券投資のように価格変動リスクはあっても変動幅が小さいものもあれば、株式や株式投資信託などのように、価格が激しく変動しリスクが大きいものもあります。自分のリスク許容度に合わせて投資対象を選ぶことが大切です。

信用のリスク

投資における2つ目のリスクは信用リスクです。信用リスクとは、投資した資金を預かった運用先が間違いなくその資金を返してくれるかどうかのリスクです。例えば、ある会社の株式に投資をしたあとで、その会社が倒産してしまった場合、株式の価値はゼロになってしまいます。その結果、投資した自分の財産は消滅してしまいます。また、ある国が発行した国債を購入したあとでその国が破綻すると、満期を待たずに債券価値がゼロになってしまう可能性があります。これが信用リスクです。

ただし、会社などが倒産や破綻した場合でも、金融資産によっては財産がゼロにならない場合もあります。会社が倒産した場合、まず株式の価値はゼロになります。一方、債券の場合は、倒産した会社に少しでも財産があれば、株式よりも優先的に弁済を受けることができますのでゼロになるとは限りません。それでも、大幅に財産が減ることは避けられません。債務超過で倒産した場合は、社債の価値もゼロになる可能性があります。そのため、投資を始める場合は、倒産しない会社を選ぶことが大切です。不動産の現物に投資をする場合は、信用リスクはないと考えた方がいいですね。

流動性リスク

投資における3つ目のリスクは流動性リスクです。流動性とは、換金しやすさと理解しましょう。例えば、預金の場合はキャッシュカードをATMに入れることによっていつでも現金を手にすることができますので流動性は高いといえます。また、上場株式や上場国債、一般的な証券投資信託などに投資をした場合は、市場が開いているタイミングであればいつでも売却が可能で、現金を手にできるタイミングは売却した日を含めて4日後とされていますので、流動性が高い方に分類されます。

一方、賃貸アパートなどの不動産物件に投資をした場合は流動性は低くなります。不動産は、売却したいと思い立って売りに出しても、買手が現れ価格交渉がまとまって売買契約が成立するまで数か月、場合によっては数年かかるケースもあります。急に現金が必要になった場合には困ってしまうことがあります。また、上場されていない株式などの場合も買ってくれる人がいなければ売却できず換金できません。そのため、投資を始める場合は、余裕資金で投資をすることが大切です。自分がすぐに現金化する必要がない金額はいくらなのかを把握した上で投資に回す金額を決める必要があります。
※参考:『不動産投資の始め方と始める前に知っておきたい基礎知識

金利変動リスク

4つ目の金利変動リスクは、文字通り金利が変動するリスクです。金利とは、いわばお金のレンタル料です。資金を借りたい人が増えると、多くの人が一定のお金に殺到することになりますので、レンタル料である金利は上昇します。逆に、お金を借りる需要が少なければ世の中のお金が余ります。遊ばせていても意味がありませんので、お金を持っている人は金利を下げてでも貸出しようとします。その結果金利は下がります。金利は、それぞれの返済期間に応じた金利の市場があり、日々取引が行われ、金利は変動しています。

金利の変動の影響を直接受ける代表的な金融商品は預金や債券です。預金は定期預金の金利をイメージするとわかりやすいです。債券については、世の中の金利が変動すると金利に相当する利回りが連動して変化します。世の中の金利が上昇すると、相対的に債券の利回りの魅力が薄れますので売れなくなります。すると、債券の価格は下落します。債券は満期まで保有していれば決まったお金が戻ってきますので、価格が下がると満期時に受け取る償還差益が拡大します。その結果利回りが上昇することになります。つまり債券には、市場金利に合わせて利回りが変動するリスクがあるということです。

為替変動リスク

5つ目のリスクは、為替変動リスクです。為替変動リスクは外国資産や外国通貨に投資をすると発生します。例えば、アメリカドル1ドルを100円で購入したとします。この時の為替レートは1ドル100円ということになります。その後、為替レートが1ドル90円になり、持っていた1ドルを売却すると90円が戻ってきます。この場合、10円の損が発生します。これが為替差損です。為替変動リスクとは、為替レートの変動によって生じる為替差損や為替差益のことなのです。

外貨預金に投資をした場合などは為替変動リスクが発生します。預金ですので元本は保証されていますが、保証されているのはあくまでドルベースでの金額です。為替レートの変動リスクは投資家が負うことになります。為替変動リスクは、海外旅行でクレジットカードを使った時にも生じます。アメリカで100ドルの買い物をしたときの為替レートが100円だったとしても、クレジットカード会社の決済が行わるときの為替レートが110円になっていれば、思ったよりも多くの日本円を支払うことになります。為替変動リスクは、外貨預金だけでなく、外国資産に投資をする投資信託を購入した場合にも発生しますので、その点を理解して投資対象を選ぶ必要があります。

インフレーションリスク

最後にご紹介する投資のリスクの6つ目は、インフレーションリスクです。インフレーションとは、俗にいうインフレのことで、物価が上昇する状態を指します。物価上昇とは、1年前は1億円だった土地が、今年は1億1千万円に値上がりすることです。1年前に土地を購入し今年売却すれば1千万円の利益が得られることになりますが、もし1億円を現金で保有していたとすれば、今年も1億円のままです。つまり、土地に投資をした人と比較すると、現金で持っていた人は相対的に1千万円損をしたことになります。これがインフレーションリスクです。

投資対象となる資産には、インフレに強い商品と弱い商品があります。不動産や株式などはインフレに強い商品だといわれています。インフレになると物が高い価格で売れますので、一般的には企業の利益は増加します。そのため、インフレ時期は株価が上昇する可能性が高くインフレに強い商品といえるのです。一方、預金や債券はインフレに弱いとされています。定期現金も債券も満期時の金額は確定しており、インフレに連動することはありません。そのため、インフレになると相対的に不利になります。

リスクとリターンは表裏一体!目的に合わせて選定しよう

投資にはリスクがつきものです。価格変動リスクや為替変動リスク、信用リスクなどをとりたくなければ銀行預金にしておくのが無難です。しかし、それでもすべてのリスクから解放されるわけではありません。インフレになれば、相対的に資産価値が目減りするインフレーションリスクにさらされてしまいます。また、預金の利息はほとんどつかない状態になっていますから、財産を増やすことは難しいです。

リスクとリターンは表裏一体です。リスクをとればリターンを得られる可能性が増え、リスクをとらなければリターンも望めないというトレードオフの関係になっているのです。投資を始める場合はこの点をよく理解しておく必要があります。リスクの性質が違う資産を組み合わせることによって、全体のリスクを抑えながらある程度のリターンを狙うことができます。自分はどこまでのリスクを許容できるのか、どの程度のリターンを望むのかをはっきりさせた上で、バランスよく分散投資することが重要ですね。
※参考:『初心者や中級者におすすめの資産運用の方法とは?

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