クレジットカードの審査について

クレジットカードの申し込み時には審査が行われます。この審査によってカードの発行の可否が判断されるため、審査の基準やその診断方法について知っておくことはクレジットカードを作る上で非常に大切なことです。

クレジットカードを作る上でまず押さえておきたいことは、カードの発行会社側も大きなリスクを負っているということです。クレジットカードをむやみに発行して、支払い能力を大幅に超えたような使い方をされてしまった場合、貸し倒れのリスクがあります。そのような場合にはクレジットカード会社側は大きな損失を被ることになります。このようなリスクを会社側も抱えているという実情を理解することが、審査の目的を理解することにつながります。

クレジットカードの審査基準はカードの発行会社によって独自に決められていて、公開されていない部分が多いのも事実ですが、ある程度の審査の流れや判断基準はどこのクレジットカード会社でも同じです。このベースとなる審査の方法や基準を見ていくことにしましょう。

以前は人が手作業や目視で行っていたクレジットカードの審査も、現在ではその大部分が自動化されています。例えば、インターネットでクレジットカードの申し込みをする際、申込書の必須記入欄に適切な記載がなされていない場合には自動的にチェックが付けられ、申し込みをはじき返す仕組みになっています。このようなシステムはインターネットだけでなく、郵送などの手書きの申込書でも同様です。

クレジットカード審査の自動化

申込者からクレジットカード会社に送付された申込書を独自のシステムにかけることによって、自動で適正に記入されているかどうかを判断します。その後、本格的な審査が行われることになりますが、その際に利用されているのがスコアリングシステムというものです。スコアリングシステムとは、申込者の信用情報や申込書の記入内容を点数化し、そのスコアによってカード発行の可否を判断する仕組みのことをいいます。

大部分のクレジットカード会社では、このスコアリングシステムにアメリカのフェア・アイザック社によって開発された「FICOモデルスコアリングシステム」を導入しています。フェア・アイザック社が公表するデータによれば、およそ90%以上がこのシステムを採用しているといわれています。

スコアリングシステムによって高得点が付けられた人が審査を通過し、無事カードの発行を迎えることになります。スコアリングシステムが面白いのは、ただ単に年収や社会的ステータスがあるだけではダメだという事実です。例え年収が2,000万円や3,000万円を超える高所得者であったとしても、他の要素で低い評価をされてしまえば、総合点はスコアリングの基準に届かず、カードの発行に至りません。

クレジットカード審査のスコアリング?

ただし、ここで気を付けなければならないのが、スコアリングの基準はどのこの会社も同じであるわけではないということです。審査通過のために必要なスコアリングの点数も違えば、それぞれの要素にどれくらいの点数が付けられているのかという判断もカード会社によって大幅に異なります。このように、一概にスコアリングの基準は分からないものの、数ある要素の中で重要視されている審査のポイントは共通しています。

まず、もっとも重視されるのは年収であり、これが大きな判断要素になっているようです。年収は所得金額によって点数が分けられ、高収入になればなるほど点数も高くなります。また、会社員である場合には勤務先の情報も大きな判断要素のひとつになります。その中でも、勤務先の資本金の大きさ、勤続年数、会社の規模は非常に大きな判断要素です。

これらの要素も年収同様に大きければ大きいほど良いとされ、勤続年数も10年以上で最高点が付けられるところが多いようです。このほか、信用情報として重要なのが現在の借入額と過去の返済に関する遅滞や滞納です。遅滞に関しては非常にシビアに判断され、1日でも遅滞をした経験がある場合には大きく評価を落とし、遅滞なしに比べると1/3程度ほど低い評価点を付けられることになります。

スコアリングの具体的な方法については非公開ではあるものの、一般的に3Cと呼ばれる3つの要素をベースに判断しているといわれています。3CというのはCapacity (資力)、Character(性格)、Capital(資産)の頭文字を取ったものです。

Capacity (資力)

1つめのCapacity (資力)というのはお金の返済能力のことを表しています。クレジットカードは後払いの性格を有するため、短期の借り入れとみることもできます。このクレジットされた金額の返済能力をみるもので、申込書の中では職業や年収、借入額、勤続年数などの要素が当てはまります。

Character(性格)

2つめのCharacter(性格)というのは申込者ひとりひとりの性格です。性格といっても一般的な性格ではなく、クレジットカードの使い方に関する癖という意味合いです。具体的には、返済日にしっかりと返済する人かどうか、というものがあげられます。これには通称クレジットヒストリーと呼ばれる信用情報が利用され、クレジットカード会社は信用情報機関に問い合わせることで申込者の信用情報を閲覧します。この信用情報には過去5年分の信用情報が掲載されており、クレジットカードの支払いだけでなく、他のローンや消費者金融からの借り入れなどに関する情報も掲載されています。

Capital(資産)

3つめのCapital(資産)というのは申込者が所有している資産のことを指します。つまり、担保になり得る資産をどれくらいもっているのか?ということです。その代表例が土地や建物などの不動産で、これらを持っているとCapital(資産)の部分では非常に良い評価が付けられることになります。

スコアリングの基準点はクレジットカード会社によって異なると書きましたが、申し込むクレジットカードのランクによってもまた異なります。クレジットカードは年会費が無料のカードから、限られた人のみが持つことのできる通称ブラックカードと呼ばれるものまで、さまざまなランクがあります。判断基準はこのランクが上がるにつれて高くなり、スコアリングの判断基準も非常にシビアになっていくといわれています。

クレジットカードの審査に関する疑問(1)

クレジットカード会社が新規発行の判断をする際には信用情報機関に信用情報の照会を行うと説明しました。これを聞くとカード会社が照会する信用機関は同じなのだから、どのカードでも基準を通過するための難易度は同じように思われがちです。しかし、実際にはクレジットカード会社によって審査の難易度は大幅に異なります。確かに、信用情報などを基にして作られるスコアリングシステムは同様のものですが、カード会社によってこの合格点が異なるため、カード会社によって難易度が異なってくるのです。

つまり、あるカード会社が発行するクレジットカードの審査に落ちたからといって、他のクレジットカードも発行することができないというわけではないということです。一般的に、クレジットカード会社による審査の難易度は、発行会社がどのような系統の会社なのかによってある程度判断できるといわれています。例えば、クレジットカードには銀行が発行するカードのほか、スーパーやコンビニなどでもクレジットカードを発行しています。

この中でも、もっとも審査が厳しいといわれているのは銀行系のカードです。銀行系カードの審査が厳しいのはクレジットカードの歴史が関係しており、日本で初めてのクレジットカードを作ったのが銀行だからというのが理由に挙げられます。この流れは今でも引き継がれており、基準のベースとなるのは銀行の審査だといわれています。これは借入をする場合にも同様で、銀行は非常に慎重な与信判断をすることで有名です。

例え高所得者や安定した職に就いていたとしても、ある程度のランクのカードになれば担保の有無なども厳密に調べられます。特に審査が厳しいのはメガバンク三社であり、過去の支払い遅滞などがあった場合には審査はほぼ通らないと考えてよいでしょう。

銀行系カードに続いて審査が厳しいのが交通系や流通系のカードです。交通系や流通系のカードというのは銀行が発行するクレジットカードの審査に落ちてしまった人をターゲットに作られたという歴史があるため、銀行よりは審査が甘めとなっています。これに加え、普段使いに適したカードが多いことから大衆向けのサービス内容が充実しており、大量発行がされていることなどからも審査基準は比較的緩いといえそうです。

交通系や流通系カードの次に位置するのが、スーパーやコンビニなどが発行するカードです。このようなカードの特典には、各種ポイントや還元率などが目玉となっていることからも分かるように、食料品や公共料金などの支払いに便利なカードです。このようなカードを持つのは基本的に家計をやりくりしている主婦層ですので、必然的に審査基準も低めに設定されています。知名度やカード自体のステータス性という部分では銀行系や流通系に比べると落ちますが、日常生活で使っていく分には非常に使い勝手のよいカードとなることでしょう。

最後に、カードの中でももっとも審査が甘めだとして有名なのが、消費者金融などが発行するクレジットカードです。消費者金融系のクレジットカードは、他社で審査に落ちた人をメインターゲットとしています。そのため、他社とは信用情報の取得方法や審査基準が大幅に異なり、信用情報に自信のない人でも十分に審査通過可能な会社が多いとされているのです。実際に、遅延や滞納などが過去にあり、他社で門前払いをくらったような人でも、消費者金融系のカードであれば無事発行にまで至ったという人が多いのも事実です。さらに、審査自体も非常に速いことが多く、申し込みから数日でのスピード発行を売りにしている会社も多いです。ただし、審査の通りやすさとスピード感がある半面で、サービス内容や機能性については他のカードと比べ劣るということも知っておきましょう。カードに優れた機能性を求めている方にはおすすめできませんが、なんでもいいからクレジットカードを作りたいという人にはおすすめのカード会社です。

また、クレジットカードの審査に通過しやすいものとしては、入会キャンペーンやCMなどのコマーシャル、プロモーションを積極的に行っているところもおすすめです。テレビなどを通したCMやネットを介したプロモーションなどは、不特定多数の人の目に留まりますので、それだけ申込者の属性もバラバラになります。特に、テレビCMなどは顕著で、高いステータスを持つ人から他のクレジットカードで事故歴のある人までさまざまです。このような不特定多数の人の目に触れるような宣伝活動を行っているということは、ある程度審査についても寛容であるということが伺えます。積極的な宣伝活動を行っているうちは、カード会社側としてもとりあえず会員数の増加を当面の目標としていますので、入会段階で厳しい審査を行っている可能性は低いと考えられます。このような理由から、審査に通りやすいカードを探している場合には、広く宣伝活動をしているカード会社を狙ってみるのもひとつの手でしょう。

クレジットカードの審査に関する疑問(2)

クレジットカード発行会社による審査の難易度の違いのほかに、クレジットカードに関する疑問として多いのが「クレジットカードは何歳から何歳までの人が発行できるのか」という年齢に対する疑問です。

クレジットカードが作られる最低年齢

まず、クレジットカードが発行できる最低年齢ですが、これは18歳以上であれば原則発行は可能とされています。ただし、これはあくまでも原則であり、なかには20歳以上や25歳以上といった制限が掛けられているカードもあります。

例えば、ステータスの高いカードとして有名なゴールドカードやプラチナカードなどでは、一般的に原則通りの18歳ではなく、それよりも高い年齢制限が設けられていることが多いようです。また、18歳といっても学生は不可です。18歳というと高校3年生にあたる年齢ですが、高校3年生が18歳の誕生日を迎えたからといってクレジットカードを作成することはできません。

これに対して学生ではなく、アルバイトや正社員問わず、社会人であるならば18歳を迎えた段階でクレジットカードの発行が可能になります。学生であってもアルバイトをしていれば確かにある程度の収入はありますが、たとえ社会人と同じくらいの金額を毎月安定的に稼いでいたとしてもクレジットカードの発行はできません。これは多くのクレジットカード発行会社が「18歳以上、ただし高校生は不可」という条件を付けているためで、古くからの慣習でもあります。

ここで出てくる疑問が、19歳以上の高校生の場合にはどうなのか?ということです。高校は留年や留学といった事情から19歳の高校生や20歳の高校生ということもありえます。この場合であっても、原則として学生であることには変わりないため、クレジットカードの発行は難しいと考えたほうが無難です。

ちなみに、18歳からクレジットカードを申し込むことはできますが、それには親の同意が必要になることに注意が必要です。20歳に満たない未成年の場合には親の同意が必要となりますので、自己判断だけでは作ることができないということも覚えておきましょう。

クレジットカードが作られる年齢の上限

一方、クレジットカードが作れる年齢の上限は何歳なのでしょうか。たしかに会社に長く勤務し、定年まで勤めあげたとしても、定年退職をしてしまったら事実上職を失ってしまうため、クレジットカード発行の審査で重視される安定収入というものがなくなってしまいます。こうなると、定年退職を迎えた年齢は作れなくなってしまうのか、というのは気になるところですね。

これに関しては、さまざまなところで議論されたり、噂になったりしている話題ではありますが、一般的には上限年齢の目安は設けられていないといわれています。ここで一般的といったのは、過去には60歳を過ぎると急激に審査が通りにくくなるといった事実があったからです。審査基準自体は一般に公表されないものですので真実は分かりませんが、実際に収入や資産、社会的ステータスどれを見ても問題なさそうに見えるにも関わらず、クレジットカードの審査に落ちてしまった高齢者がたくさんいました。しかし、現在ではこのような状況は改善されてきており、高齢者であったとしても安定した収入があれば、問題なくクレジットカードを作成することができます。

ポイントは安定した収入で、これには年金の受給額もカウントされます。世間一般にステータス性のあるカードとして認知されているものに関しては、年金の受給だけでは難しいですが、個人事業主や経営者、定年のない士業などの方で今現在も安定収入がある場合には、問題なく新規発行することが可能です。年金だけの場合であっても、最近は年金受給者である高齢者をターゲットにしたクレジットカードも出てきていますので、そのようなカードであれば作ることも可能でしょう。

このように、クレジットカードが高齢者でも作りやすくなった背景には、日本が抱える深刻な高齢化社会の問題があります。団塊の世代と呼ばれた層が高齢を迎えるようになり、高齢者の人口は一気に増加しています。このような現状の中で、高齢者はクレジットカードを作ることができないとしてしまうと、社会的にもさまざまな問題が起こり得るからです。今の時代はインターネットなどで買い物をするのにもクレジットカードがなければ非常に不便です。足腰が悪く、自由に外出することができない高齢者にこそインターネットは便利なものですので、高齢者がこのようなサービスを使える環境を整えるべく、作りやすくなったともいえます。

このほか、カード会社によって高齢者が作りやすいところと作りにくいところがあることも押さえておきましょう。銀行や流通系のクレジットカード会社では、年金だけであっても安定した収入と捉えるところもありますが、消費者金融系のクレジットカード会社では、年金だけの場合は安定収入と捉えられない場合が多いです。

実際に、消費者金融系のクレジットカード会社の申し込み条件などを見てみると分かりますが、その多くが68歳までという年齢制限を付しています。一般的には銀行系のカードよりも消費者金融系のカードのほうが作りやすいといわれているだけに、意外だと思われがちですが、高齢者はゆとりのある世代だという見方をされているため、消費者金融系のカードは作れないようになっているのです。つまり、高齢者は借入を新たに行う人は少ないと考えられているということでしょう。

クレジットカードの審査に関する疑問(3)

クレジットカードを新規に申し込む場合にはインターネットであれ郵送であれ、申込書を作成することになります。新規発行の審査は、この申込書の内容と信用情報機関への照合で得た情報をもとにして行われるため、申込書の記載内容は審査通過のために非常に重要になってきます。そのため、クレジットカードを作成したいがために申込書の記載内容に嘘を書いてしまったり、サバを読んでしまったりする人も多くいるようです。

意図的に嘘の申告をしているわけではなかったとしても、間違った申告をしてしまったという場合も十分に考えられるでしょう。このように申込書に嘘の記載をした場合、クレジットカード会社にバレてしまうのでしょうか。いくらクレジットカード会社とはいえ、申込者ひとりひとりに対してそこまで細かい調査はしないからバレないだろうと考える人は多いかもれません。しかし実際には、ほとんどの嘘はバレると考えておいた方がよいでしょう。

もちろん、すべての情報についてクレジットカード会社が把握できるわけではありません。しかしある程度の個人情報であれば、個人情報機関への照会と、クレジットカード会社や金融機関などが合同で持っている膨大なデータベースを基にして参照、もしくは推測可能といわれています。自己申告である申込書において、虚偽の申告をする可能性はクレジットカード会社側も想定の範囲内です。そのため、記載された内容が平均的な年収額や勤続年数などと大幅にかい離しているような場合には信用情報機関に問い合わせを行い、厳密に調査を行うことがあります。クレジットカード会社が参照する信用情報機関には、クレジットカードの利用に関することだけではなく、さまざまな内容が掲載されています。これは、他社のカード会社や金融機関などが個人情報機関に対してこぞって情報提供を行っているためです。

個人情報の提供を積極的に行うことによって、金融業界全体が健全に保たれているということです。恐らく、嘘の内容を申告する例としてもっとも多いのが年収でしょう。年収は高ければ高いほどクレジットカードを作る上では有利ですし、分かりにくい部分ですので多少サバを読んで多めに申告した経験がある人も多いのではないでしょうか。年収に関しては、確かにクレジットカードだけの申し込みであればそこまで厳密な調査をするわけではありません。しかし、キャッシング枠を同時に申し込んでいる場合には少し状況が変わってきます。キャッシング枠を付けるということは借入がいつでもできるということですので、返済能力の有無がクレジットカード単体の申し込みよりも重要な要素になってきます。キャッシング枠の審査で年収が確認された場合には、簡単に虚偽申請であることが分かってしまいますので、要注意です。

さらに、年収に関しては年齢と年収が大幅に平均からずれている場合などには厳密な調査を行う場合があることも覚えておきましょう。例えば、25歳で年収が1,000万円以上などの場合には、平均年収を大幅に超えていますので記載内容に虚偽がないかの調査が行われる可能性があります。ここで挙げた例は年収と年齢に関するものですが、他にも年齢と勤続年数、勤続年数と勤務先、勤務先と年収など、あらゆる情報をもとにしてある程度の推測をすることは可能です。この推測でクレジットカード会社が記載内容に怪しい点があると判断した場合には、審査が通過しない可能性もあります。

ただし、虚偽の申告といっても、軽微なミスは許容の範囲内です。例えば、個人事業主の方などは特に自分の年収を正確に把握していない場合も多いですので、そのような場合には数十万円単位でのずれは問題になりません。しかし、これが重大なミスである場合や、重大な虚偽申請と認められる場合には、バレた際に信用を失う原因になります。

クレジットカード会社からの信用を失うということは、普通であれば審査を通過していたはずのカードの審査が下りなくなってしまうことや、最悪の場合には現在保有している同社のクレジットカードの会員資格停止などにつながります。仮に嘘の申告をしてクレジットカードが作れたとしても、その後に申告内容が虚偽であることが判明した場合には、クレジットカードの停止もあり得ます。

ちなみに、申告書の内容が事実と違う場合には、嘘とミスという二つが考えられますが、ミスであったとしても虚偽の内容が重大だと認められるような場合には会員資格の停止は免れませんので注意が必要です。このように、適当に書いてしまいがちな申込書の内容も、実は重大な虚偽が見つかった場合には大きなペナルティが待っているのです。特に、氏名や住所などを虚偽申告した場合には、公文書偽造や詐欺罪などで罪に問われる可能性も出てきますので、申込書の記載内容は正確に記入するように心がけたいものです。間違ってもバレないだろうという軽い気持ちでサバを読んだりしてはいけません。

クレジットカードの審査に関する疑問(4)

クレジットカードには短期借入の性格があり、キャッシング枠が付いている場合には借入の機能が付いています。このため、「クレジットカードを新たに作る際には、保証人の有無が必要なのではないか」という疑問を持つ人も多いようです。これについて結論から言うと、クレジットカードの発行に保証人は必要ありません。これはクレジットカード会社が発行の際に、利用者本人に返済能力がしっかりあるかどうか、という審査をしているからです。

裏を返せば、返済能力があるかどうか、保証人なしでも平気かどうかを判断するために審査をしているともいえます。保証人は利用者が支払えない状況になった場合に、その債務を肩代わりするものです。保証人が必要な場面というと、金融機関での融資、もしくは住宅ローンなどがあげられますが、このような場合には契約の段階であらかじめ債務の金額が具体的に分かっています。それに対してクレジットカードの場合には、契約の段階で利用者がいったいいくら使用するのかといったことは推測が難しいということが分かるでしょう。

このように、いくらの債務が発生するかもわからない性格を有するものに、保証人を付けること自体が困難であるともいえます。審査をする側にとっても、債務の額が分からない段階では、どのような基準で保証人を審査したらいいのかもわかりません。ただし、カードローンの場合には保証人が必要な場合があることを知っておきましょう。カードローンはATMなどを使い、カード一枚で簡単に借り入れを行うことができる仕組みで、クレジットカードの利用額に比べると数十万円や数百万円など、高額になることが多いです。

そのため、銀行で行われる融資などのように、いざという時にその借入額の保証をしてくれる保証人を付けることを条件とする場合もあります。ただ、この場合も利用者本人の信用情報次第では保証人なしでも審査に通過することがあります。クレジットカードの場合には保証人なしで発行されるか、審査に通過しないかの2通りです。カードローンの場合には、保証人なしで審査に通過するか、審査に通過したとしても保証人が求められるか、もしくは審査自体を通過しないかの3通りに分けられるということです。

ちなみに、前述したように、20未満の未成年がクレジットカードに申し込む場合には保護者の同意が必要になります。また、専業主婦などのように自分自身に所得がない場合には配偶者の年収や所得を記入することになります。ここに記入する場合(専業主婦なら配偶者)においても、保証人とは全く別物であることを理解しておきましょう。

たまに保証と同意について混同する人がいますが、このふたつは法律的にもまったく意味が異なります。保証というのは利用者が債務の弁済をしないときに、その債務をそのまま支払う義務が保証人に行くことを意味します。債権を持っている債権者は当然にその弁済を保証人に請求する権利があります。一方、同意というのはあくまでもクレジットカードを作成すること自体を親が認めたということであって、債務の弁済の責任を同意した人が負う義務はありません。あくまでも、支払いを行う義務は利用者本人に帰属することを覚えておきましょう。

このほか、稀なケースではありますが、クレジットカードを作成する段階で保証人を求められる可能性もゼロではないということも覚えておきましょう。これは、申込者本人が未成年であり、なおかつ親の同意を得られない場合です。普通であれば親の同意が得られない場合には審査が通る通らない以前の問題で、そもそも申し込み自体をすることができません。しかし、特殊な場合には保証人を付けることで親の同意なしでクレジットカードを作成することが可能です。

特殊な場合というのは、具体例を挙げると両親が不慮の事故などで亡くなってしまった場合などです。ほかには、両親が入院しており、双方ともに同意の意思表示をすることができない場合です。このような状況下においては、どのような手段であっても親の同意を得ることはできませんので、保証人を付けることを条件に未成年者であってもクレジットカードの発行が認められるケースがあります。

クレジットカードの審査に関する疑問(5)

クレジットカードを持っている人の中には一度はアメリカンエキスプレスに憧れを持った経験がある人も多いのではないでしょうか。なぜならば、クレジットカードの中でも圧倒的な知名度を誇っているからです。そこで疑問なのがアメリカンエキスプレスの審査は他のクレジットカードと比較して厳しいのかどうか、ということです。

今ではインターネットなどで誰でも簡単に生の声を閲覧できるようになりました。これはカードの審査についても同様で、インターネットにはアメリカンエキスプレスの審査に関する口コミや評判が多数書き込まれています。それによると、目立つのが『アメリカンエキスプレスの審査は甘い』という記述です。一昔前は厳しかった審査基準も、今では非常に作りやすくなっているという声が多数聞かれます。これは本当なのでしょうか。

結論を先に言ってしまえば、審査が甘くなったということはありません。むしろ、今現在であってもアメリカンエキスプレスの審査は他のクレジットカード会社の審査に比べ厳しいといえます。これにはいくつかの理由がありますが、その中でももっとも大きいのはアメリカンエキスプレスの審査方法です。カード会社が審査を行う際には、申込者の与信審査をするために個人情報機関に照会をするということは既に書きました。

そして、個人情報機関というものには大きく分けてCICと呼ばれる株式会社シーアイシー、JICCと呼ばれる株式会社日本信用情報機構、KSCと呼ばれる全国銀行個人信用情報センターの3つがあります。カード会社が主に使っているのはCICであり、JICCやKSCなどは消費者金融や銀行系が主に使用しています。しかし、アメリカンエキスプレスの場合には、どれかひとつの個人情報機関に対し照会をしている訳ではなく、この3つすべてに照会をしているといわれています。

照会する情報量が多いということはそれだけ見ている要素が多いということでもあり、申込者一人ひとりに対して時間を掛けた審査をしているともいえるでしょう。特に、銀行系などが個人情報機関として使っているKSCをアメリカンエキスプレスでも使っているというところが大きなポイントです。CICやJICCは個人情報の保管期間が直近5年なのに対して、KSCは直近10年分を保管しています。これにより、過去長きにわたってクレジットヒストリーに傷がないことが条件とされるのです。

ただし、アメリカンエキスプレスは独特な審査基準を持つことでも有名です。これに関しては色々な理由が言われていますが、外資系企業であるという理由や、独特の歴史を持っていることなどがあげられるでしょう。例えば、年収が前年に比べて大幅にアップしている場合や、過去に多額の借入などを行っている場合であっても、現在の信用情報に全く問題がなく、安定収入が確保できているのであれば審査に通過することもあります。

このため、アメリカンエキスプレスでは意外な人が審査に通過したり、意外な人が審査に落ちてしまったりといったことが良くあります。ただ、他のクレジットカード会社で審査に通過しなかった人がアメリカンエキスプレスの審査には通過するということはあまりないと考えられますので、その点は注意しましょう。

また、アメリカンエキスプレス以外にも、ダイナースクラブは審査基準が高いことで有名です。ダイナースはアメリカンエキスプレス同様に、富裕層をメインターゲットとしているために、年収などの審査基準が他社のカードよりも高く設定されています。アメリカンエキスプレスやダイナースといったカードは、一般のカードであってもゴールドやプラチナのようにある程度の年会費が発生します。この年会費は他社のカードと比較すると非常に高く、他社のゴールドやプラチナ級の年会費に相当することも珍しくありません。

もちろん、ただ単に年会費が高いというだけでは誰もカードを作ろうとはしないわけで、充実したサービスや独自の特典など、それだけの年会費を払う価値はあります。しかし、そのようなものに対して高い年会費を払ってまで価値を感じるかどうかというのは人によって大きく異なります。例えば、『カードはあくまでも生活に必要なものを決済するためのものであって、ポイントをためながらお得に使いたい』という人にとっては、クレジットカードを持っているだけで1万円や2万円などの高額な年会費を支払う意味が理解できないという人が多いのも事実です。

このように、アメリカンエキスプレスやダイナースクラブカードはそもそも入会の段階で属性が絞られてくるために、その分審査基準も高くなっています。それではなぜインターネットなどではアメリカンエキスプレスなどの審査基準が低くなったといわれているのでしょうか。その理由は定かではありませんが、考えられる理由としては、ネット上に口コミを書く人のほとんどは審査に通過した人だからでしょう。クレジットカードの口コミ欄に書き込む人はそのカードを持っている人がメインですので、そもそも審査に通過した人がほとんどなわけです。逆に、カードの審査に落ちてわざわざクレジットカードの口コミに書き込みを行う人はごく一部でしょう。カードの発行に至った人は審査に通過しているわけですので、当然審査が甘かったと感じます。これがネットなどを中心に審査基準が甘くなったといわれている大きな理由のひとつであると考えられます。

もし、カードを持つにあたってこのような高額な年会費を支払いたくないと考えていたり、確実に審査に通過したいと思っていたりするのであれば、VISAやマスターカードがおすすめです。これらのカードは大衆向けに発行されているカードブランドですので、審査基準にも癖がなく、一定の条件を満たしていれば審査を通過するのは難しいことではありません。

なかには、審査が激甘といわれているようなクレジットカードもあります。既に解説した通り、消費者金融系のカードは比較的通りやすいことに加え、入会条件などの基準を見ることでさらに発行しやすいカードを見分けることが可能です。例えば、『18歳以上で安定収入のある方。』という入会申し込み基準よりも、『18歳以上でご本人様に安定収入のある方。または高校生を除く18歳以上の学生の方。』という基準の方が入会はしやすいといえます。理由は、入会条件に学生という記述があるからです。高校生以外という条件ではあるものの、大学生や専門学生といった学生も視野に入れているカードの場合には、比較的発行されやすいという特徴があります。クレジットカードとしての機能だけを求めているのであれば、そのようなカードを作る方が賢い選択といえるでしょう。

クレジットカードの審査に関する疑問(6)

クレジットカードに申し込むためには、郵送で申し込む方法や、店頭で申し込む方法、インターネットで申し込む方法などがありますが、この申し込み方法によって審査基準は変わるのでしょうか。これに関しては、変わらないというのが一般的です。どこから申し込んだとしても、審査基準が変動することはありません。

百貨店の催事場などでよく出されている店頭申し込みはインターネットなどと比べる審査に通りやすいという噂があります。これはインターネットでは顔が見えないのに対して、カウンター申し込みの場合には対面であるため顔が見えるから信頼度が高いというものですが、あくまでも巷で語り継がれている噂というレベルのものであって、そのような根拠があるわけではありません。信用情報が弱く、カードが発行できるかどうかに自信がないという場合にはカウンターでの申し込みの方がよいといわれていますが、この場合でも審査基準に対してはなんら影響を与えないと考えるのが妥当でしょう。

郵送申し込みの場合には、文字の綺麗さをアピールできたり、几帳面さなどをアピールすることができたりといったメリットがあるといわれることもあります。しかし実際には、このような理由によって3CのCharacterの要素が高く評価されるといった事は聞かれません。店頭申し込みや催事場などでのカウンター申し込みであっても、カードの発行のしやすさについてメリットはほぼないと考えていいでしょう。

ただし、店頭申し込みの受付を大々的に行っているクレジットカード会社というのはそれだけ新規顧客獲得に熱心になっているといえますので、そもそもの基準が引き下げられている可能性はあり得ます。このほか、インターネット申し込みは基本的に機械による自動審査が行われることが多いため、非常にドライな審査になりやすいといわれています。万が一、記載内容に不備があったり、虚偽記載が認められたりした場合には、予告なく信用情報に傷がついてしまう恐れがあります。

一方、店頭申し込みであれば、記載内容に不備がある場合などは営業担当の人から記載内容の不備や説明を受けることができますので、その分カードの発行がしやすくなるといったことはあるでしょう。このような理由から、高齢者やカードの申し込みについて不安がある人などは、店頭やカウンターでの申し込みがおすすめといえそうです。

しかしながら、どこから申し込んでも審査基準は変わりませんが、より得をする申し込み方法という物は存在します。というのも、その申し込み方法限定でポイント還元や入会特典などが付く可能性があるからです。郵送、店頭、インターネットの代表的な3つの申し込み方法の中でもっともお得になりやすいのがインターネットを利用した申し込み方法です。インターネットでは郵送や店頭などと比較して非常に入会キャンペーンをやっている頻度が高く、ほとんどのカード会社で入会特典が付くといっても過言ではありません。

また、申し込み方法による審査基準の変化はなかったとしても、申し込み方法として気を付けなければならないことはあります。その代表が多重申し込みです。多重申し込みというのは、カードを一定期間の間に大量に作成することで、一社だけでなく、他社のカードも複数枚申し込んでいる場合などが当てはまります。カードは調べれば調べるほどさまざまな特徴を持ったカードがあり、それぞれサービス内容や特典の内容もバラバラです。そのため、様々なカードを発行したくなってしまいますが、気を付けておかないといつの間にか多重申し込みになってしまう可能性がありますので、意識的に注意するようにしましょう。

多重申し込みが悪い申込み方法だとされる理由にはいくつかありますが、入会特典狙いや多重債務のリスクが上がるといったことが一般的にいわれています。入会特典というのは、クレジットカードを新規で作成した際に付いてくる特典のことで、特定の方法で入会するとカード会社独自の特典が受けられます。代表的なのはポイントプレゼント得点で、カードを作るとそのカードに数千円分のポイントが付与されます。付与されたポイントは、そのクレジットカードを使うことで現金と同様に使用することができます。カードを使用するという条件こそついてはいますが、実質、現金をプレゼントされているのと同じことなのです。新規申込者の中には、このようなサービスを利用して、入会特典狙いで複数枚のカードを一度に作成する人がいます。クレジットカード会社が入会特典としてポイントを付与しているのはあくまでもそのカードを継続的に使ってほしいからであって、ポイント分だけしか使われないとすればカード会社としては赤字です。そのため、入会特典狙いだと判断されるような多重申し込みは審査に通過しない可能性があるのです。

一方、多重債務のリスクが上がるというのは、カードを一度に複数枚作る属性の人は現在お金に困っているか、将来的に多重債務に陥る可能性があると判断されるためです。クレジットカードには限度額が設定されていますが、複数枚作ることができれば事実上、限度額は無いに等しくなります。例えば、カードの枠が50万円のカードを10枚作ることができれば、500万円までを借入できるのと同じことです。このようなカードの持ち方をしている人の場合は、現在支払いに困っており、生活に困窮していることや、将来的に複数枚カードを使用して多重債務に陥るリスクが高いと判断されるのです。

このように、申し込みの段階で気を付けておかないと、意図的でなくともカード会社に悪い印象を与えてしまう可能性があります。もし、一度悪い印象を持たれ、それが理由でカードの発行ができないということになると、他のカードを作るときにも発行手続きに大きな影響を与えてしまいます。カードの申し込みや審査に対する知識がなかったために、信用情報に傷をつけてしまうことのないように気を付けたいですね。