これまで税金の払い方としては現金納付や銀行振替が一般的でしたが、ここにきて新しい納税方法が登場しました。それがクレジットカード納税です。自宅で納付手続きができるクレジットカード納税は忙しい人の強い味方。そこでここではクレジットカード納税に興味がある人向けに、そのメリット・デメリットを紹介します。

クレジットカード納税のメリット

支払いがラク

クレジットカード納税の対象は所得税や消費税、相続税、法人税といった国税30項目です。これらの国の税金については決済手数料込み1,000万円未満までならクレジットカードで決済できます。さらに一部の自治体では固定資産税などの地方税もクレジットカードで支払えます。

クレジットカード納税にはこれまでの納税方法にはないメリットがいろいろとあります。1つ目のメリットは税金の納付がこれまでより簡単、かつスピーディーに行えることです。これまで税金を払うためには基本的に税務署や金融機関などの納付先にわざわざ出向く必要がありました。人によっては有給休暇の取得が必要になるなど、かなり不便なことになっていたのです。

しかしクレジットカード納税ならインターネットの専用ページで必要な手続きが全て終わってしまいます。自宅にいながら納税を済ませることができるのです。当然のことながら納付のために外出する手間や時間、交通費も節約できます。
しかもクレジットカードの納税の場合、e-Taxからアクセスする場合を除き基本的に24時間いつでも納税できます(※1)。仕事から帰ってきた後、納税を終わらせることも可能です。多忙で税金を払いに行くのが難しい人でも税金を払いそびれてしまうおそれがありません。より確実に、よりラクに納税を済ませることができます。

クレジットカードのポイントが付く

さらに税金の支払いでポイントが貯まるというのもクレジットカード納税の大きなメリットです。税金を現金で納付しても何ももらえませんが、クレジットカード納税なら納税した金額に応じてカードのポイントが貯まります。貯めたポイントは商品券などに交換できるため、交換先によってはほぼ現金と同じような価値を持つことになります。収めた税金の何%かがキャッシュバックされるということになりますので、結果的に節税になります。実際どれくらいお得になるかはカードのポイント還元率にもよりますが、高還元率のカードで決済できれば現金で税金を払ったときと比べて確実にお得です。

ただしカード会社によって税金の支払いにカードを使った場合の取り扱いには差があります。ポイント付与率が通常時よりも下がったり、付与対象外になっていたりする会社もあるのです(※2)。したがって実際のポイント還元率については事前に必ず各カード会社に確認するようにしましょう。

クレジットカード納税のデメリット

決済手数料がかかる

便利なクレジットカード納税ですが、一方でデメリットもあります。1つ目のデメリットは納付時に決済手数料がかかることです。通常クレジットカードの決済手数料は利用先の店舗が支払っています。しかし納税時に関しては国ではなく利用者側が決済手数料を支払うことになるのです。たとえば国税の場合は10,000円納付につき、税込み82円の決済手数料がかかります。納税額に対して大体0.8%くらいの手数料が取られている計算です。またこの決済手数料は税金項目ごとにかかってくるため、税金項目の数や納税額によっては相当額の手数料を取られることになります。

クレジットカード払いではカードのポイントが貯まるため、普通に現金で払うよりお得になるようにも見えます。しかしカードのポイント還元率は標準の0.5%から1%以上とカードによってかなり幅があるのが実情です。そして0.8%の決済手数料を取られても得するためには0.8%より高いポイント還元率が必要になります。0.8%未満のポイント還元率のカードで税金を払ってしまうと決済手数料が貯まるポイントを上回り、かえって損をしてしまうおそれがあるのです。クレジットカード払いで節税したいという人は手持ちのカードのポイント還元率と決済手数料のバランスに注意しましょう。

領収書の発行は不可

クレジットカード納税の2つ目のデメリットは納税時に領収書がもらえないことです。現金で納付したときには領収書がもらえますが、カード払いにしたときはもらえません(※3)。したがって納税額を確認したい場合などはカード会社の発行する利用明細などで確認することになります。
またどうしても領収書が必要という人はクレジットカードを使った納税は利用できません。領収書が欲しい人はこれまでどおり金融機関や税務署の窓口に行き、現金で納付するようにしましょう。

情報漏えいの恐れが拭えない

クレジットカード納税の3つ目のデメリットは情報漏えいのリスクです。クレジットカード納税では納税手続きを専用のホームページ上で行うことになります。このときどうしても問題になってくるのがクレジットカード情報に代表される個人情報の扱いです。国のホームページだけにセキュリティ面では信頼できるとはいえ、それでもサイバー攻撃の被害にあった場合などに情報漏洩が起きてしまうリスクはゼロではありません(※4)。クレジットカード納税を利用するときはこうしたリスクを十分理解したうえで手続きするようにしましょう。

さらに利用者側でできるセキュリティ対策を徹底することも重要です。ホームページに問題がなかったとしても利用者側の不注意で個人情報が盗まれてしまう可能性もありえます。セキュリティソフトを導入する、フリーwifiを使わないなど、セキュリティ的に安心できる環境で利用しましょう。

メリットとデメリットを理解したうえで使うのが正解!

インターネットさえ使えればいつでもどこでも納税できるクレジットカード納税。他にも税金の支払日までに1~2カ月猶予ができるというメリットもあります。ただし手数料がかかるなどのデメリットもありますので、そのことを十分に理解したうえで利用する必要があるでしょう。ポイントの還元率の高いカードで払う、セキュリティに気をつけるなどの対策を取ればある程度デメリットも相殺できるはずです。

社会人として生きていく上で税金の支払いはほぼ避けられないもの。クレジットカード納税を上手に利用して、毎年の納税を少しでも快適に乗り切りましょう。